パコの絵本は終わらない!
「むかし、むかしあるところに・・・」小さい頃に、ママやバーチャンや保母さんや
色々な人から聞いたお話は・・・やがて絵本での出会いがあり、今ではテレビやビデ
オでの出会いがあり・・・毎回毎回「・・・はい、おしまい!」で終わっても、自分の
中では意識して無くても連綿と続いているのではないだろうか?と、思っている。
つまり一度始まってしまった・・・あるいは一度出会ってしまった・・・本を開いて
しまった「お話し」は、その人の人生が終わるまで続くのである。
この作品の主人公パコは、まさに毎日物語が始まってそれが繰り返されるので
あるが、それでもやはり身体のどこかでお話しは続いていく。
他人との関係の継続を嫌うジジイと、毎日が誕生日の少女は一つの絵本を中心に
関係を継続し変化していく。
なんと優しい救いのあるお話しなのだろうか・・・脇の演技がチョットうるさい
きらいはあるが、オリジナルの舞台同様基本設定が暗いので、あのくらいの明るさ
は許容しよう!
絵作りはCGとの組み合わせで、この作品以降誰がやっても二番煎じと言われる
ことが確実なくらいにブットンでいるし、映画館で観て良かったと思える作品で
おった。
・・・オジサンは・・・泣いたナー・・・次回はDVDで自室の暗がりに包まれて嗚咽して
みたいと思っている。