【アリス女史アメリカン女傑となる!】

2010年05月07日

 『これもアリなんだろうなア・・・』 映画館を出たときの感想!
そう ALiCE IN WONDERLAND を観てきた。



 今でこそ珍しくないのですが、35年ほど前に某代理店から
持ち込まれたのが・・・・・・・
『長すぎて・難しくて・・・有名だけど読まれない小説の漫画化』
私は対象候補リストの上の方に、ルイス・キャロルのアリスを
上げたはずだ・・・が・・・企画がその後どうなったか?確か源氏
物語か何かから手をつけてポシャッたと思う。
 そんな企画はどうでも良いのだが、今回の映画は映像も
さすがのティムさん!さすがのジョニー君!!でとても面白かった。

 ・・・けどね・・・ドキドキしない!色気が香りがしてこない!!・・・

 原作にあったはずの『アリスの不思議』が、どこにもな~い!
アリスの行った『不思議な国』は住人を含め、よい世界観を
構築しているが、私が十代の少年期にドキドキした少女の
不思議が・・・まあ19才だし・・・来年は成人式かア・・・
 ロリとも違う・・・もう少し下の年代の不条理!

 これではアメリカンヒロイックコミックの主人公ではないか。
確かに原作の読みづらさは、少女不条理と不思議世界の
ラビリンスに陥るところにあるのだが、そこがオモシロイのだ。

 お話は・・・理解できたよね・・・でもねアリスは中国ではなくて
亜米利加に行ってしまったんだよ・・・バーボンの買い付けにね!  


Posted by ダッタ at 09:16Comments(0)

トラットラットラット!

2010年01月25日




 親友宅で「トラ・トラ・トラ」をBDで観る。
記憶懐かしい日米合作黒沢降板作品である。
封切り当時3回映画館で観たっきり、かなりいい加減な記憶の霧の中
特撮シーン以外は、まったく覚えていなかった。
「スゲー!」という印象だけは残っていたが・・・
 今回観て、なぜ記憶に無いのかが判った。
理屈と史実に対するいいわけと特撮でつながれた、シチュエーション
だけの作品と言ってしまっても後悔がない・・・と、思う。
 公開当時は「うん・ウン・・・そうなんだヨ!」とか、物知り風の
感想を仲間内で披露し合っていた。
しかし・・・ドラマがない!人がいない!!・・・そこで、ハタッと思い当たった。
黒沢は「ドラマか・・・娯楽か・・・」作品の基本方針で行き詰まったのでは
ないだろうかと・・・・
 セットの完成度だの米側との軋轢だのと言われていたが、どう撮るのか
どう作るのか・・・どの路線で観客に渡すのか?
 公開作の日本側キャストは、まるで東映城で撮った忠臣蔵のような
総花的な顔ぶれで、素人を山本五十六に据えた黒沢のアプローチとは
対局にある。
 以前「黒沢のトラ・トラ・トラの絵コンテ」を見たことがあるが、
そこに描かれている特撮シーンは今のCGであれば可能だろうが
当時のアナログ技術では、不可能と思えるモノであった。
 後年の「影武者」の戦闘シーン・・・累々とうごめく騎馬のスロー
モーション・・・あれは「トラ・トラ・トラ」で撮りたかったカット
ではなかったか?
そんなことを考えながら親友に言った。

「どこかでパールハーバーと二本立て上映しないかな?ヒヒヒ!!」  


Posted by ダッタ at 10:41Comments(0)

ティンカーベルは派遣村にならぶか?

2009年01月09日




 人間はミスをするのである・・・ましてや子供達は、それを繰り返して成長する。
シンデレラストーリーを心の支えとしている一面がある、アメリカ・・・そんな国で作られたディズニーアニメは、道徳的にも営業的にも原則を押さえて成り立っている。
・・・と、思えるような作品である。
 ピーターパンで登場したティンカーベルの、生い立ちの物語なのだが・・・ミスってしまったら孫子の代まで挽回できない・・・そんなアメリカの一面を見せつけられているような気がした。
 彼女がミスを挽回するきっかけは、自分のパーソナリティーを把握し、その特性を生かした工夫を重ねることにより達成されるが、物語の中で強調されればされるほど、現実とのギャップにやるせなくなってくる・・・
 次回は子供達とともに鑑賞して、彼らの反応を伺いたいと思いながら映画館をあとにした。

 ラストのお花畑のCGを観ていて「ウォルトも手塚治虫も生きていれば、この技術をウキウキしながら使う工夫に明け暮れるだろうナー」と、思った。
「モブシーンの処理は、手書きのアナログではデジタルCGにかなわない」と思わせるシーンに、この作品に限らず出会うからである。

(1/9 一部誤記を訂正 再掲載)  


Posted by ダッタ at 14:23Comments(0)

イブはウォーリーの夢をみるか?

2009年01月06日




 2度観て同じところで涙がボロボロとあふれた・・・
ピクサーが、またまた素晴らしい寓話を作り上げてくれた!

 擬人化されたロボットには最適なCG画像が展開される前半・・・
そして動きというものが「静」の中にもあるのだということを
教えてくれる後半のクライマックス・・・表情を無くしたウォーリー
の動きを見ながら、娘の横で・・・泣いた・・・

 純愛の物語である。
設定はロボットでなくても成り立つ物語だと思うが、象徴性を
高めるためにも、あのキャラで正解だろう。

 「娘よ!あんな恋をしなさい・・・」
 「父も・・・あんな恋をした頃があったんだよ!」

 映画館を出るときに、そんな声をかけたかったが・・・
チョット目線を落とした横顔をながめているのが精一杯だった・・・  


Posted by ダッタ at 07:32Comments(4)

初子は何処に住む?

2008年11月18日




 「赤い文化住宅の初子」である。

 太田出版の同名漫画が原作の作品である。
主人公もその兄も・・・嫌いなタイプのキャラなのだが・・・
ともかく積極性と工夫といったものには全くの無縁で、流されて
生活してゆくタイプなのである。
 この作品の見所は、この二人がとってもビンボなのだが、作品中には
一言も「貧乏」というセリフがないことなのだ。
特に目をひいた印象的なシーンは、初子が炊飯器からやっとこそげ取る
ようにしてご飯を盛り、お湯だけをかけて食べるところ・・・
 ガッツクでもなく嫌々でもなく、ごく普通の表情をしてタンタンと
食べてゆくだけ・・・しかしこのシーンだけで、初子のキャラが判って
しまうくらい普通なのである。
 イロイロとビンボに絡んだエピソードは出てくるが、ごく普通の
中三女子の物語である。
 レンタルならお勧めの作品・・・かな~?・・・  


Posted by ダッタ at 20:42Comments(2)

~さくらのその~

2008年11月10日





 原作は雑誌掲載当時から読んでいたし・・・前作の、つみきみほも観ているんだけど・・・
前者と比べて、いいと思ったのは関えり香さんの設定くらいかな・・・
チェーホフの戯作とラップさせたシチュエーションは、前作にない構成で脚本をふくらませるチャンスを広げているはずなのに・・・食い足りない作品になってしまっていた。
奇しくも作品の中で「もっと女のいやらしさをだして!」というセリフがあるんだけど、全くそのとおりの作品評である。

 稚拙な素人考えながら、キャラへの「イジメ」が足りないのではないだろうか?
私がシナリオに手を入れるとすると・・・(以下の設定は当然ながら本映画とは、まったく異なります)
たとえば主人公は「賞取りテクニック」ばかりの音楽師匠に、アイデンティティーもパーソナリティーも否定され、自己の発現場所を求めている。
委員長は、優等生の要求抑圧から自宅の個室でたばこを吸っている。
高飛びの選手は膝を痛め、通っているスポーツケアのインストラクターの男に片思いしているが、コーチの先生と男は結婚の直前までいっている。
ムードメーカーのコンビは、片方が誠意のないカレシにより暴力を受けながらも追いかけをしており、コンビの片割れとは絶交状態にある。
 そんな彼女たちの逃避の場所として「櫻の園」が核となってエピソードが展開していく。
主人公は自己表現として、舞台の目的を「紅天女」にまで高めようとしたり、委員長と高跳び選手は委員長の片思いが募って自殺騒ぎの一歩手前まで発展する。

 う~ん・・・重そう・・・でもこの時期の健全な少年少女は、このくらに心の中ではアップダウンしていると思うけどナー・・・

前出の「女のいやらしさ」で言うと、少女達の心持ちが違うのかもしれない。
少女達はどこかで「私はカワイイ」「私はキレイ」「私がイチバン」とか思っていると思う。
女優達にも、当然それはあるはずなのだが、演じている画面からはほとんど感じられない。
これは・・・監督の責任だろうナー・・・もっと女優達を「イジメ」ぬくべきだったんじゃないかな~・・・
 緋牡丹お竜さんも、もっと悪者にする方が面白くなったはず・・・

 作品とは別に、寺島咲の普通な存在感と杏のビジュアルは将来性を感じた。
主演の福田沙紀ちゃんは・・・今回の作品がミスキャストだったことにして・・・次回作に期待しておこう。

 あれだけ女優だらけで、キュンとした色気が全くない作品もめずらしい・・・  


Posted by ダッタ at 17:41Comments(0)

パコの絵本は終わらない!

2008年11月06日




「むかし、むかしあるところに・・・」小さい頃に、ママやバーチャンや保母さんや
色々な人から聞いたお話は・・・やがて絵本での出会いがあり、今ではテレビやビデ
オでの出会いがあり・・・毎回毎回「・・・はい、おしまい!」で終わっても、自分の
中では意識して無くても連綿と続いているのではないだろうか?と、思っている。
 つまり一度始まってしまった・・・あるいは一度出会ってしまった・・・本を開いて
しまった「お話し」は、その人の人生が終わるまで続くのである。

 この作品の主人公パコは、まさに毎日物語が始まってそれが繰り返されるので
あるが、それでもやはり身体のどこかでお話しは続いていく。
他人との関係の継続を嫌うジジイと、毎日が誕生日の少女は一つの絵本を中心に
関係を継続し変化していく。

 なんと優しい救いのあるお話しなのだろうか・・・脇の演技がチョットうるさい
きらいはあるが、オリジナルの舞台同様基本設定が暗いので、あのくらいの明るさ
は許容しよう!
 絵作りはCGとの組み合わせで、この作品以降誰がやっても二番煎じと言われる
ことが確実なくらいにブットンでいるし、映画館で観て良かったと思える作品で
おった。

 ・・・オジサンは・・・泣いたナー・・・次回はDVDで自室の暗がりに包まれて嗚咽して
みたいと思っている。  


Posted by ダッタ at 22:53Comments(0)

ポニョのめざす崖

2008年07月22日





「崖の上のポニョ」

 5歳のこどもの世界を描いた、何度も観たいと思った作品である。
シナリオも一見積み残しが多いようにも見えるが、どうしてよくよく練り上げ
られている。

 気味が悪いとか死の予感とか・・・半端な深読みに失敗したようなコメントも
一部見受けられるが・・・素直にオモシロイと思った。
 ステレオタイプの敵役がなく、戦闘的なエピソードとも無縁なので、ラピタや
ナウシカのような作品を望むファンには物足りないかも知れない。

しかし、ポニョは崖の上の彼をめざすのである。
それで十分ではないか?その一点に向かって・・・宗介との生活に向かって・・・
手と足を獲得して人間になることに向かって、ポニョは行動するのである。
 単純な欲求に単純なアクションで、行動するのである。
理由とか暗示とかではなく、まさに直感で動いている・・・単純な思考回路により・・・
行きがかり上、自分の力を把握できずに・・・どえらいことにはなるが・・・

 あと5歳という年齢は、親との関わりが世界の大半を占め、かつ他の人々
との関わりが芽生える時期なのだなアというのに気づかされた。
だから親子ファミリーで観て欲しい、そして子育てが終わった夫婦にも・・・
 見終わったあと、なんかどこかがホカホカする作品である。  


Posted by ダッタ at 10:58Comments(4)

三谷マジック!

2008年06月12日





 観てきました!「ザ・マジックアワー」・・・コメディーです!それも一級の!!
どこがスゴイって、最後まで交差しない勘違いのバランスが絶妙です。
家族とも友達とも恋人とも・・・はずれなく観られる作品です。

 さすが三谷カントク!コメディーのセオリーとツボを押さえて居ます。
かのニシダトシユキさんに「アドリブを禁止!」した効果は抜群です。
コメディーは台本の質とセリフと演技の間が命です。
中途半端な「ギャグ」や「オチャラケ」は、笑いの質とパワーを低下させてし
まいます。
 やりたい派のニシダさんにとっては、フラストレーションもあったはず
ですが、全体の芝居がブレないで笑いのツボへと誘導されます。
某ヨシモト系や某笑点系の笑いとは別ジャンルの・・・どちらかというと
ハリウッド系のズレをみっちり計算した笑いです。
 役者はけしてオチャラケずに、役になりきっています。
中でも「寺島 進」は、最高でしょう!

 帰りの車の中・・・息子達の観ているTVのお笑い番組を思い出して
心から哀しくなりました。
「あ~ア・・・ビンボーな笑いは・・・ハア~・・・」  


Posted by ダッタ at 14:42Comments(0)

隠し砦の三悪人

2008年05月14日





 「痛快娯楽時代劇」である・・・リメイクである・・・
しかし、誰の映画なのだろうか?・・・という疑問が残った作品であった。
 このブログの方針として「批判」は極力しないし、「批評」など
おこがましいし・・・ということで、まさみちゃんのことを書こうと
思う・・・といっても、私は彼女のファンというわけでもない。

 オリジナル同様にストーリーはシンプル・・・キャラ立てもわかりやすい
・・・のだが・・・ヒロインの「顔」が立っていない・・・というか安定しない。
扉絵のイラストは映画パンフからの描き起こしで、この表情は比較的
多く画面に登場するし、キャラの味を良く表現しているのだが・・・
カットごとに「顔」が変わるのである。
 姫と男装・・・時間の経過による内面の変化・・・に合わせて、役者は
キャラを演じ分けていくわけだが・・・演じわけのレベルではなく、画面の
まさに「顔」が変わるのである。
誰のせいかと言えば「監督」の負うところが大きいのだろうが、役者
としてはどの場面で観ても、どんな感情表現をしても「長澤まさみ」で
映るのが、表現者としての存在感の一部だと私は思っている。
 ピカソは表現技法を何回も大きく変えているが、いつの時代を観ても
「ピカソ」なのである。
素質とパッケージは特級品であり、まだまだ楽しい作品を届けてくれそ
うな期待を感じたので、どこかで「バケル」ことを思いながら映画館を
後にしてきた。

   


Posted by ダッタ at 20:24Comments(0)

ドラえもん映画 緑の巨人伝

2008年04月01日




 3番館ならぬ封切りである。
息子に春休みのイベントとして、せがまれていってきた・・・
「え!」・・・と、言うのが第一印象!!
線もキャラのプロポーションも、青林堂の「ガロ」派のよう・・・
かの「ゲド戦記」もかくやと思われるような、チョットグロい
感じがするではないか・・・盛り込まれる小ギャグは昭和40年代の
少年漫画を彷彿とさせるネタが満載である・・・
「ドラえもんかよ~・・・しゃあないなー・・・」といったスタンスで
出かけたのだが「少しは違う味が楽しめるかも!」とも思った。

 しかし・・・脚本は「ナウシカ」&「スターウォーズ」への
オマージュ?いやいや・・・パクリ・・・の様でもあり・・・
ドラえもん一座のパロディー講演である。
 唯一おもしろかったのが、ドラえもんがグッズを使えない様に
設定されているところである。
 この作品でのドラえもんは、普通の一キャラクターとして登場し
ドタバタと駆け回るのである。

 後半の話の展開は、マニアックな目で見ても舌足らずで不可解
であり、雰囲気のみでエンディングへ駆け抜けていく。
原作者が持っていたオリジナリティーへの姿勢と、オマージュに
酔わない姿勢が次回作には欲しいと思った。

 今回は、単なる映画感想文の記事となってしまったナー・・・  


Posted by ダッタ at 14:26Comments(0)

1999年の夏休み

2008年02月13日




 この作品に演技者は4人しか画面に登場しない。
しかし演技者は、もっといるのである。なぜなら、声を吹き替えているから・・・
閉鎖空間のような学園を舞台に、5人の少年を4人の女優が演じているのだが、
声を含めると7人の女優が登場する。
 声とアクションを別々にオーディションし、中野みゆきのように自分の
役を声では取れなかった役者もいるのである。
 少年を少女が演ずるという、とっても際物な作品なのだが、その効果は
作品の中にあふれている。
20年近くすぎた現在、BLというジャンルが漫画界に確立されているが、
その世界とは一線をかくする名作「トーマの心臓」が原作である。
 萩尾望都さんの原作本は、最近2冊で復刊されているので、それをお読み
いただければ、世界の違いは納得いただけると思う。
 さて、この作品が少年の世界を築き上げているのかというと、そうではない!
女性が観た少年の世界である。映画とは虚構の世界でもあるのだから、そのこと
に不満はなく、こんなアヤシゲな世界を実写で提供してくれた監督には感謝
するところである。
 漫画家の西原理恵子の「ああ息子」「ああ娘」(毎日新聞)という作品がある。
その中身は読者からの投稿をもとにして、息子編に続いて娘編が刊行されたのだが、
息子に比べ娘編は・・・いまいち面白みにかけているように思った。
 これも読んでいただければ判っていただけると思うのだが、オバカのジャンルが
圧倒的に「息子」の方が広く・・・底抜けなのだ。
 某我が家にも「息子」が一人いるし、我が身を振り返ってみても自信を持って
「ヤツラはナニモ考えてイナイ!」と、言える。
 4人の少女女優のビジュアルはとても美しくアヤシゲであるが、ヤツラの
無思考なパワーは演技では届かなかったようである。
 DVDで鑑賞したのだが・・・絵が甘い!・・・デジタルリマスター版の登場を
せつに望むところである。  


Posted by ダッタ at 12:26Comments(0)

マイ・フェア・レディー

2008年02月10日




 第一本目はオードリーヘップバーン主演のミュージカル。
とてもヒットした名作である・・・が、若い頃は作品のエンドが
物足りなく府にも落ちなかった。
この作品の中で、主人公の田舎娘は言葉の矯正のために、毎日
マザコン教授の発明した「発音矯正装置」でしごかれ続ける。
外交レベルの舞踏会にデビューし、列席者の衆目を一身に集め、
レディーへの変身に成功した主人公は、実験モルモット扱いの
教授と袂を分かつ。
 しかし最後には・・・苦しい矯正の日々を過ごした教授の家に
戻ってくるのだ。
詫びたわけでも改心を宣言したわけでもない教授のもとへ・・・
 「理屈に合わない」それこそ「どこがフェアなんだよ!」
という思いで、このあっけない男女の結末を観ていた。
 「自虐の詩」という漫画があり、昨年には映画化もされた。
「あんなヒモ男と・・・」とか「あんな怖い奥さんと・・・」とか、
世間には「きっとMだぜ!」としか思えないカップルがいる。
人生相談番組なんかにも、よく出てくる。
 第三者である私には「酷いヤツ」としか思えないのだが、
相談の多くで「・・・でも、あの人優しいんです・・・」とかいって
いるパターンに出くわす。これまた「???」である。

 そこで・・・よ~く我が身を振り返ってみる・・・と・・・
「な~んだオレもおんなじジャン!」という結論に達した。
 
 妻につきあい大型スーパーの買い物で・・・ポーターをして
いると、妻が娘の洋服を品定めしながら・・・
妻:「アンタは、もっとましなジャケットないの?」
私:「いや・・・欲しいの・・・あるけどオ・・・」
妻:「買えばア!」
私:「・・・高かったから・・・」
妻:「まあ、なにを着ても同じだけどね!アンタは!!」
私:「・・・・・・」
妻:「・・・・・・買ってあげるわ、誕生日近いし!」


そこで私は悟ったのである。
  「男女のつきあいは、99のムチと1のアメである」

 さてその後に観た本作品は・・・結末も「納得」であった。
もっと若い頃にこの原則を知っていたら、もっと楽しい
日々を送れたカナー・・・などと思いもするのである。
  


Posted by ダッタ at 09:12Comments(0)

お楽しみは・・・これからだ!

2008年02月07日




 1970年代・・・DVDも・・・いいえ、ビデオすらなかった時代・・・映画館は、まだまだ元気だった。
新宿ミラノのロードショーを横目に、広場の向かいにある「二番館・三番館」に通い詰めていた。
池袋・・・有楽町・・・京王名画座・・・少し小便の臭いのするロビーを通り・・・入れ替えなしで
二回・三回と二本立ての作品を見続けた・・・米軍放出のやたら重たい綿ジャンパーにチノパン・・・
足にはヨレヨレのバッシュ!そんな若者が町には、あふれていた。
 フーテン世代の次・・・名前のない・・・半端な世代・・・

 映画館は、どこも封切りでお終い・・・すでに三番館はない・・・でも・・・でも・・・
大型薄型TVやホームプロジェクターでDVDを観られる幸せ!
自分の部屋が「三番館」・・・そう!
「お楽しみは、これからだア!!」

   


Posted by ダッタ at 11:24Comments(3)