1999年の夏休み

2008年02月13日




 この作品に演技者は4人しか画面に登場しない。
しかし演技者は、もっといるのである。なぜなら、声を吹き替えているから・・・
閉鎖空間のような学園を舞台に、5人の少年を4人の女優が演じているのだが、
声を含めると7人の女優が登場する。
 声とアクションを別々にオーディションし、中野みゆきのように自分の
役を声では取れなかった役者もいるのである。
 少年を少女が演ずるという、とっても際物な作品なのだが、その効果は
作品の中にあふれている。
20年近くすぎた現在、BLというジャンルが漫画界に確立されているが、
その世界とは一線をかくする名作「トーマの心臓」が原作である。
 萩尾望都さんの原作本は、最近2冊で復刊されているので、それをお読み
いただければ、世界の違いは納得いただけると思う。
 さて、この作品が少年の世界を築き上げているのかというと、そうではない!
女性が観た少年の世界である。映画とは虚構の世界でもあるのだから、そのこと
に不満はなく、こんなアヤシゲな世界を実写で提供してくれた監督には感謝
するところである。
 漫画家の西原理恵子の「ああ息子」「ああ娘」(毎日新聞)という作品がある。
その中身は読者からの投稿をもとにして、息子編に続いて娘編が刊行されたのだが、
息子に比べ娘編は・・・いまいち面白みにかけているように思った。
 これも読んでいただければ判っていただけると思うのだが、オバカのジャンルが
圧倒的に「息子」の方が広く・・・底抜けなのだ。
 某我が家にも「息子」が一人いるし、我が身を振り返ってみても自信を持って
「ヤツラはナニモ考えてイナイ!」と、言える。
 4人の少女女優のビジュアルはとても美しくアヤシゲであるが、ヤツラの
無思考なパワーは演技では届かなかったようである。
 DVDで鑑賞したのだが・・・絵が甘い!・・・デジタルリマスター版の登場を
せつに望むところである。  


Posted by ダッタ at 12:26Comments(0)